商事法務としての役割

企業法務とは企業において、様々な法律に関する事務のことを指しますが、これを担う人は弁護士他、法律に携わった弁護士事務所の事務経験者であることが必須です。

企業法務には、大きく分けると、臨床法務、戦略法務、予防法務などがそれに当てはまりますが、更に細かく分類して、商事法務や国際商事法務といって、株主総会や取締役会の商事法務スタッフとしての役割があります。

株主総会や取締役会というのは、会社に所属していてもなかなか本質的な部分が見えない、特に大企業であればあるほど、正社員だとしても結果を知らされるのみで、内面的なことは伝わりにくいことも多くありますが、法務事務を担う人にしてみれば、商事法務をすることで、議会中の実務において自分の役割が大きいだけではなく、自分の所属する会社という存在について、改めて知ることができると言えるのではないでしょうか?

商事法務には、以下のような多くの役割が必要とされます。

取締役会において、①会議をする場所の決定、日時のメールの手配を行う。

②会議においてそれぞれの意向を調整しつつ議案をまとめていく。

③会議において必要な書類などをしっかり作成する。

④会議において想定できる問答を準備しておく。

⑤会議中は会場内外と連絡を取りながら情報収集をし議長に伝える。

⑥株主からの質疑応答の際に法的なポイントを抑えてサポートする。

⑦議長•委員長席のモニターに解説のカンニングペーパー的なものを映し出し進行の補助をする。

⑧議長•委員長の総会議事進行をサポートする。

このことからもわかる様に商事法務を担う人は、議会中にリアルタイムでサポートできる法律の知識、判断処理能力、そして様々な質問に臨機応変に対応できる、当意即妙な人材である必要があります。

法務事務関連の求人において求められる人材が実績であることの理由がよくわかります。

株主総会や取締役会では、株主、役員に対して、時間を無駄にすることなく効率的に会議を運営し、改正会社法など法的要件が合った場合にしっかりクリアさせ、最終的には議案に対する結論を出すことが第一の目的です。

そのためには商事法務を担当する人の役割がかなり重要であることがわかります。

とはいえ、実はこういった株主総会や取締役会では、議案について、会社が困る様な、議会が滞ってしまう様な不安要素があるということはあまりありません。

事前に用意された質問に対しての形式的な質疑応答となることがほとんどです。

稀に総会屋がいるという様なこともありますが、実際に議案の決議に関係のない質問や発言に対しては、時間の浪費を避けるためには会社法に基づいて捌くことができます。